
バアルククス



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バアルククスは己を幽閉している杖に大樹の枝が巻き付くのを感じた。バアルククスが枝を握り返すと、途端に杖から彼の生命が迸り、大小さまざまの枝を巡って大樹にあまねく行き渡った。そこには操らねばならぬ精神も、屈服させねばならぬ血潮もなかった。バアルククスはついに将軍のもとへと帰投し、過去の罪を償う機会を得たのだった。